眺めるほどに余計良くなる
東京都多摩市 Y様(2013年3月ご注文)
待っていた注文の印鑑が届きました。
早速開けてみました。
一見、マー普通の印鑑だな綺麗に仕上がっているなと思い、仕事の最中でもありそのままケースに収めました。
仕事も一段落した頃、もう一度印鑑を取り出してみました。
しげしげと印面を覗き、白紙に試しの押印をしてみました。
天眼鏡を持ち出し子細に眺めているうちにそのまま固まってしまいました。
15分程見入っていたと思います。
帰宅してまた眺めました。
今回吉印体細字でお願いしたのですが、各字の中心の縦線は真っ直ぐに彫られているのですが、縦横の活字では直線の部分がハッキリと、また微妙にわずかな曲線を描いているのです。
その微妙なカーブがセクシーにさえ感じられるのです。
無骨な印象の文字にこんな匂いを感じさせるのかと驚きです。
他の書体は注文をしたことがないのですが、その全部を見てみたいと感じました。
また違った印象を醸しているのだろうと想像しています。
貴工房からのメールの文面に、
「数ある印鑑店のなかで当店をお選びいだだき・・・・」とありましたが、
言われてみるとそうなのです。
現在使用している印鑑は、個人あるいは仕事のものも全て父親から作ってもらったもの、受け継いで使っているものです。
今回新調した印鑑は小生として初めて自分で注文したものです。
これまで印鑑というものは単なる認印で、ほとんど三文判で済むことだろう位に考えていました。
官公庁に出す公式書類に三文判を捺して渋い顔をされたことも、また宅急便の受け取りに手元にあった実印を捺したこともあります。
非常識かなー。
それが今回新調するにあたりいろいろ調べました。
netで見るとゾロゾロ出て来ます。
値段の高いものや格安のもの、納期の早い、遅い等々。
どこが違うのかといろいろ調べるうち種々のことが見えてきました。
印鑑とは、印鑑の使い方等々。
その中で驚きました。
今の印鑑はほとんどが機械彫りで手彫りなど殆どない、手彫り仕上げなどは良心的なほうであるということ。
世の中の殆どの人は、小生同様に印鑑に対する考えが非常識か、又は機械彫りにだまされているのしょう。
ことにnetでの注文ということになれば、相手の顔が見えない、何を信用すればいいのか困ってしまいます。
何十社も調べました。
「タカガ判子、気に入らなければ作り直せばいい」と思いつつ、半年もかかりなかなか選別が出来ない。
最後に2~3社に絞り検討する。
この間非常識だった小生もなかなかの印鑑の耳年増となり、貴工房を選んだ最大の決め手は、書体が独自のもので同一の印影を作られることは皆無に近いというものでした。
半年間かかり、調べ、迷い、漸く美印工房にたどり着きました。
お願いしたのは13.5㍉の小さい個人銀行用の角印ですが、これがまた良い。
眺めるほどに余計良くなる。
大変気に入りました。
美印工房にした甲斐がありました。
小林 董洋様ありがとうごさいました。