筆印体ご注文に際してのお願い

筆印体（太字 / 細字）の印稿は他の当店オリジナル書体とは異なり、永田皐月が頭に描いたイメージとインスピレーションに基づいて、一気呵成に書き上げる、いわば一期一会の作品といえるものです。

　ご注文いただいたお客様には、そのようにして制作された印稿を複数点ご覧に入れ、そのうちいずれか1点をお選びいただくことになっております。

ところがお客様によっては、修正のご要望をいただくことがあります。
「山中」という文字を印稿を例にとると

■（A,B,Cと3点の印稿を制作した場合）「Aの"山"とBの"中"を組み合わせて欲しい」
■「Aの印稿で"山"をもう少し小さく、"中"をもう少し大きく」
などなど。

繰り返しになりますが、筆印体は永田皐月が一気呵成に書き上げる、唯一無二書体です。
上記のようなご要望を強く念頭におくと逆に腕が萎縮し、自由な筆運びが制限される可能性があります。

実際、それにより筆印体本来の自由闊達な運筆が可能する躍動感や力強さ、迫力が決定的に失われ、こじんまりとまとまった平板な印稿になってしまうことがほとんどです。

それは決して永田皐月の本意とするところではなく、たとえその修正した印稿がお客様の承認を得たとしても、作者本人としては完成品を前に、忸怩たる思いを禁じ得ないケースが多々あります。

以上のことから、筆印体のご注文に際しては、事前に下記2点の要件をご了承いただくことを必須とさせていただきます。

■筆印体印稿はご注文1点につき3～5点制作し、お客様にはそのうち1点をお選びいただく。
■お客様からの印稿修正要望にはお応えいたしかねる。

筆印体をご注文いただくお客様は上記2点の要件についてあらかじめご了承いただいたものとさせていただきます。
たいへん恐縮に存じますが、ご理解・ご了承のほど、なにとぞよろしくお願い申し上げます。