店長Q&Aブログ35【美印工房】

法人銀行印の内円は"銀行之印"と彫刻するのがよいですか

2018-02-01追加

法人の銀行印は実印と明確に区別する必要があります。
そのため、銀行に登録する印鑑には、下の例のように「銀行之印」と彫刻するケースが多いようです。

法人実印と銀行印の例

しかし、これはあくまで美印工房店長の個人的見解ですが、内円に「銀行之印」と彫刻するのはあまりお勧めできません。

それは、銀行印自らが、その印影によって、

「この印鑑がわが法人の銀行取引印である」

と、本来は極秘であるべき事実を公にしてしまっている点です。

個人の預金通帳も以前は通帳の表紙裏に銀行印の印影が貼付されていましたが、印鑑が特定・偽造されることを避けるために、現在では貼付されていません。

よって、仮に預金通帳が盗難にあったとしても、銀行印がしっかり別の場所に保管してあって盗難を免れれば、犯人はその印影を特定できず(したがって同じような印鑑を調達できず)、預金を引き出すことができません。

それに対して、内円に「銀行之印」と彫られてる法人の印鑑は、それ自体が

「この印鑑がわが法人の銀行印である」

と、わざわざ公表しているかのようで、法人銀行印として使用するのは多少なりともリスクが伴うように思われます。

美印工房としては、法人銀行印も実印と同様、代表役職名(例:株式会社=代表取締役印)を彫刻し、一方で実印と明確に区別できるよう、異なる書体(例:実印=篆書/銀行印=篆書内古印体)をお選びになり、さらにはサイズもお変えになることをお勧めします。

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