美印工房店長のQ&Aブログ

■銀行印は「横彫り」が良いというのは本当ですか?

いわゆる開運印鑑を販売するサイトの中には、
銀行印に「横彫り」を推奨する店があるようです。

しかしその理由は、

「縦に彫るとお金が上から下へと流れ落ちる」

という、思わず笑ってしまうような「こじつけ」がほとんどです。

そんなことを言うならこれはどうなりますか?

「お金が右から左へと、羽が生えたように飛んでいく」

こんなフレーズもよく耳にしますよね。
上から下でも、右から左でもとお金が消えていくことには変わりはなく、
これひとつとっても開運印鑑サイトの言うことはあてになりません。

それ以前に、そもそもので、ぜひご参照下さい。

以上を踏まえて、改めて、
銀行印には<上→下><右→左>のどちらの文字配列が好ましいか、
というご質問にお答えます。

とはいえ明確な解答はありません、要はどちらでもよく、
お好みの文字配列をお選びいただいて何ら問題ございません。

ただし「より良いバランスの美しい印鑑」のために、
文字配列を選ぶ際の目安となるポイントをお教えしましょう。

「田代」印鑑の文字並び、上→下と右→ひだり

上の例は「田代」という文字をそれぞれ<上→下><右→左>に配列させた例です。
<上→下>は、比較的バランス良く収まっているのに対し、
<右→左>は、文字が間延びしているように見えませんか?

「田」「代」いずれも、横画(横線)数が少ない漢字です。
それを<右→左>に配列するために縦長に伸ばすと、
少ない横画の線と線の間に広いスペースができますね。
この余白が間延びしているように見える要因となっているのです。

さて、今度は逆の例です。

「藤澤」印鑑の文字並び、上→下と右→ひだり

「藤」も「澤」も横画が多い感じです。
これを<上→下>に配列すると、文字が横長に伸ばされます。

そうなると各横線間のスペースがほとんどなくなり、
まるでペシャンコに潰れたかのような窮屈な印象となります。

逆に<右→左>に並べるとどうでしょう?
横線と横線の間に適度な余白が生まれ、文字が伸びやかに見えます。

このように、文字の配列を考慮する上で大切なのは、
文字の横画数を勘案するということです。

目安として、横画が5本以内の文字があれば<上→下>を、
横画が6本以上の文字が含まれている場合は<右→左>を それぞれお勧めいたします。

とはいえ、それでもどちらの文字配列にするか悩まれる方もいるでしょう。
そのような場合は、ご注文フォームの【様式】欄で<お任せ>をお選びいただければ、
当店が彫刻文字に合わせて最善の文字配列をお選びいたします。