当店の人気書体のひとつである星印体のコンセプトは
「湾曲した横線が星の軌道を表し、その上に星座の点を忍ばせる」
という点であり、元々「文字の読みやすさ」は考慮されておりません。
星印体は基本的に横線を13〜14本に設定し、
各文字の横線を彫刻面いっぱいに上向き湾曲させ、
さらにそれを何度も折り曲げることで、
夜空に浮かぶ星たちの動きを表現しています。
ご要望どおり「可読性(読みやすさ)」を優先させると、
■14本に設定している横線の数が大幅に減ることで
全体にスカスカした印象になり、
星たちの動きを表現することが極めて困難になります。
■文字をあらわず線の上以外には星座の「点」を置けません。
線上に「点」を置くため、文字線を不自然に曲げる可能性があります。
以上のことから、
「可読性を高める=何と彫られているか読みやすくする」ことを優先すると
「星の軌道とその上に乗る星座を表わす」という星印体本来のコンセプトが失われ、
まったく異なるイメージの書体となることが予想されます。
そしてその結果、本来であれば星座を表わす点も、
ただの意味不明の点になる可能性がございます。